9月の法話集 ~回忌とは~


近ごろよくご質問をいただくのが、回忌(かいき)つまり年忌法要(ねんきほうよう)のことです。
「ご法事を行う年月を教えてください」「私の父のご法事をそろそろ行わなければと思うのですが・・・・・」などのお問い合わせですね。
お葬式のあと、私たちは亡き人のご冥福を祈り、ご供養の誠をささげます。これを追善供養(ついぜんくよう)と申します。初七日(しょなのか)、二七日(ふたなのか)、三七日(みなのか)というように七日目ごとに法要を営み、四十九日で ”忌明け(きあけ)”しばらくして百ヵ日(ひゃっかにち)を終えます。この百ヵ日が過ぎると、亡き人のご供養は年忌法要になります。すなわち、一周忌とか十三回忌とかいわれるものです。これを回忌と申します。
亡くなって満一年後の同じ月同じ日を祥月命日(しょうつきめいにち)といって、この日が一周忌。その翌年、つまり二年目が三回忌、以後、六年目が七回忌、次に十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、四十七回忌、五十回忌となり、次は七十回忌で、”弔上げ(とむらいあげ)”となります。ただこのような年忌法要は、宗派や地域によって異なることもありますので、菩提寺のご住職のご指導をいただいてください。たとえば、一、三、七、十三、十七、二十三の六回で、以後はご先祖とごー緒にお彼岸やお盆にまとめてご供養されることも多くなったようです。
いま一つ、必ずしもご命日にご法事を営まなければならないというわけではありませんが、できればご命日より早目の日に行い、遅くならないようになさった方がよいでしょう。
年回法要は、亡き人のご供養をなさることは申すまでもなく、日ごろご無沙汰している親類縁者にお会いできる日でもあります。私たちの祖先が残されたすばらしい行事といえましょう。



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