4月の法話集 ~お金持ち日本?~


日本は世界で一番のお金持ちになったようですが、心の方も世界一豊かな民族になりたいものですね。
ある商社が、西ドイツ(現ドイツ)の機械部品メーカーに七千個の部品を注文しました。この商談はなかなか大きなもので、西ドイツのメーカーも約束の納品日にはきちんと送ってきました。この部品が大変評判がよく、商社はさっそく三千個の追加注文を出しました。はやばやと追加注文が入ったのだから西ドイツのメーカーも喜んでいるに違いない、当然値引きをしてくれるだろうと日本の商社は考えました。
ところが思わぬ返事が返ってきたのです。
「このたびの注文には応じられません。われわれは七千個の注文だけで十分に利益をあげました。これ以上もうけようとは思わない。もし、あと三千個の注文を受けて生産すれば、従業員に残業をさせ休日も働かせねばならないりわが社は先のの注文で得た利益に十分満足しているのです。もしどうしても三千個ほしいというのであれば、値段を上げてください。」
この反応に日本の商社はとまどいました。これでもかこれでもかと、次の目標を目指して働く日本人には理解しがたいようです。エジプトで放送局の駐在員を務める友人の体験です。洋服を注文したのですが何日たっても届きません。洋服店に行ってみると、あとはボタンをつけるだけにまででき上がっていました。友人が今日中にボタンをつけて届けてほしいと頼むと、店の主人は明日だといいます。友人は、ボタンをつけるだけなのだから今日中に終えて届けてくれと再度頼みました。すると主人は大きな目を向けてひと言。
「明日できる仕事を今日するな。神のおぼしめしである。」
西ドイツのメーカーの反応、エジプトの洋服店の主人のひと言。お金持ち日本も考えてみる必要があるような気がいたします。



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